妊娠中、お母さんは妊婦健診に通院し、胎児に関しては超音波画像検査で評価を受けます。
超音波画像検査は、一般的に胎児の推定体重(誤差があります)や、周囲の羊水の量、胎盤の位置などを言及することが得意な検査ですが、それ以外に、頭蓋内や胸、お腹の臓器の位置や形態の異常の一部に関して指摘が可能です。(※指摘できないものも多いです)。
<超音波におけるスクリーニング検査>
当科では、妊娠20週までに、その時期の胎児として超音波で確認されるべき胎児の形態異常の有無を、全例観察・確認します。超音波におけるスクリーニング検査と呼んでいます。胎児の位置などで一回では見づらいことはよくあります。そのため、19週頃1回診察させていただき、見づらい場合にはその数日後や一週間後に再度観察し、なるべく20週前半にはスクリーニングが終了するように心がけております。形態異常に関しては、それぞれの疾患の特性上、より後期に発見されるものも存在しますので、その後も注意して観察させていただきます。スクリーニング検査に関しては、月曜日から木曜日までの産科外来にて行っております。
なお、超音波検査は胎児染色体異常を確定診断する検査ではありません。染色体に関する出生前検査を検討される方はお申し出ください(当方から積極的に検査を受けた方が良いなどと申し出るなどのことは致しません。ご夫婦のご意向です)。
<超音波外来>
他院での超音波検査で赤ちゃんに何らかの異常所見を指摘され、当科にご紹介いただく方たちの超音波の詳細検査を、特に木曜日に行っております。
その後の分娩をどのように行うべきか、指摘された疾患の治療をどうするべきか、当院の新生児科、小児科、小児外科、形成外科などと綿密に連携をとり、ベストな方法を提供いたします。ベストな方法が他県へのご紹介の場合もあります。
妊婦さん、パートナーさんを交えて、しっかりとしたお話し合いを含めた医療提供を心がけております。